「SA ルーティング® Multi」の余剰セメントの除去方法は光照射による方法と化学硬化による方法の2通りがあります。どちらの方法でも半硬化した余剰セメントは容易に除去できます。

  • 照射による方法
    余剰セメント1ヶ所につき2~5秒光照射を行った後、補綴装置が動かないように押さえながら半硬化した余剰セメントを探針などで除去します。なお、半硬化までの時間は照射器の種類や光量により異なるため、練和したセメントに光照射して事前に確認してから、適宜調節してください。
    (なお、「クリアフィル® ユニバーサルボンド Quick ER」を併用した場合、ボンドの硬化促進効果でセメントの光硬化が速くなります。事前に確認した上で、余剰セメント除去の際の光照射時間を1〜2秒にする、または離れた位置から光照射を行うなど、適宜調整してください。)

  • 化学硬化による方法
    補綴装置の装着から2~4分後(37℃)、補綴装置が動かないように押さえながら半硬化した余剰セメントを探針等で除去します。半硬化までの時間は温度により異なりますので、「操作時間、硬化時間について」を参照してください。

なお、セメントは嫌気硬化性により表面に未重合層が残り半硬化しないことがあります。その場合は、余剰セメントを拭き取ってからマージン部に対して「歯科重合用光照射器について」を参考にして光照射を行います。

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